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個別記事の管理2011-02-01 (Tue)
伊豆の踊り子
伊豆の踊子 (新潮文庫)★★★★★(1~5中 4.5)

・出版社/著者からの内容紹介
二十歳の旧制高校生が伊豆の旅で出会った清純な踊子・薫…。多感な青年の淡く純粋な恋ごころを描いて、みずみずしい青春の抒情を漂わせる名作。初期作品集。(解説・奥野健男/鑑賞・橋本 治)


川端康成の作品を読むのは、この伊豆の踊り子が初めてであった。
以前から川端氏が描き出す娘は美しいものだと幾度も耳にした事がある。
実際読んでみると、なるほど若さの持つ瑞々しさというのであろうか、
清純無垢な踊り子の姿は非常に心惹かれるものがあった。

伊豆の踊子 (新潮文庫)は「伊豆の踊り子」をはじめ「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」の全4編が収録されているが
今回は「伊豆の踊り子」をちょこっと書いていこうと思う。

・ちょこっと感想
二十歳、というのは青年から大人へと成長する時期である。
そんな難しい時期に自分自身向き合う事ができない、と厳しい反省を重ね、耐えきれず伊豆の旅に出た私は一行中の一四歳の踊り子と出会い、その清純無垢な姿に思いを寄せてしまう。
何とも甘い感じで徐々に私の苦悩がほぐれていく感じは暖かく、美しいものであった。
旅芸人と学生、繋がりあう事のない関係だと察せたからであろうか、最後に踊り子と別れる姿は悲しくは感じなかった。
「今、人に別れて来たんです。」と涙流しながら言う言葉はまさに"一つの旅"を終えた証であり(通過儀礼?のように思えた
また帰りの船内で「どんなに親切にされても、それを大変自然に受け入れられるような美しい空虚な気持ちだった」*1
と言う言葉は苦悩を乗り越え、自分自身を認める事ができたからであろう。
ここでいう"旅"とは何か別の旅のような気がする。
僕も旅の終わりに涙を流し、*1と言えるような"旅"をしたいれす。
* Category : 小説
* Comment : (2) * Trackback : (0) * |

No title * by Valusu
タイトルは知っているけど、踊り子と言うと村下孝蔵しか知りませんね。
歌詞も切ない感じで、やはり伊豆の踊り子と関係が?と思い調べると、関連性はあるのか?とまさに議論されている感じだった。
もし、村下さんの知らなければ、是非1度、伊豆の踊り子を読んだ人として?

No title * by SUMMON
なるほど、村下孝蔵さんの踊り子は知りませんでした。
確かに歌詞を見てみると「伊豆の踊り子」のように思えますが、実際どうなんでしょう…、気になりますね。

後最近やたらアクセス数が多い…何でだろうと思って調べてみると、どうやらValusuさんの記事で紹介して下さったんですね、何か申し訳ないです。
大したブログじゃないのにこんな増えると驚きますね…、まぁこれからも気が向いた時に好きな記事を書いていきたいと思います。

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